鉄コン

これの感想かいてなかった。ネタバレするので
原作は読んでないですが、言わせたかった事が見えてきたあたりでぶっちゃけ「あーまたこの辺の事か」と。アニメは最近同じような事を手法を変えてみせるだけになってきたような…。その中ではいい方ですけど、後半のイタチの所が長過ぎな上、その後あんまり展開が長くなくて、ああやっぱりこの辺の事が言いたかったんかーフーン…ってなってしまいました。
大阪の新世界と香港とゴールデン街の合体みたいな世界観は、どこか遠くない世界なのに、イタチという内面の偶像が登場した事で「あーマンガな展開」っていうペラさが出てきてしまって、しかもベタすぎで、世界観の面白さがあったばっかりにもったいない感じ。これは原作がどうか知らないけど、映画という尺に詰めたばっかりにこうなってしまったんだろうか。だとしたらもったいないな。エヴァとかエウレカとかに触れてなければ新鮮かもしれないので、触れてない客層へのアニメだとしたらいいかも。愛情の通い合いの葛藤よりは、どうやって愛情は生まれるか、な所なので若干違うけども、内面の葛藤アニメは個人的に飽きてるのと見せ方が一緒だったのでウーン。捉え方の多さでは断然上ですが。
世界観を体現する街の世界の配色、作画に◎。背景作画の密度に飽きなかった。そしてそこに動くキャラも浮かなかった事がドラマへの吸引力だったので、リアルな残酷で終始してよかったんではとか。画集欲しくなったけどとんでもない厚さだった。なんか開いてじっくり見るという事を前提とした画集をつくってほしいよ…コレクターアイテム的なゴツさイラネー。
元々アニヲタなので、話題作りの声優起用には反対ですが、役者だった。下手でないしハマってる(とくにシロ)ので主役のふたりは文句なしです。クロは若干浮いたとか思う時もあったんですが初めの内だけで、なんというかクロがモノになっていく感じが手にとるように分かる感じで、それがクロの変化とシンクロというか。いやもうハウルがあったんで起用自体に悲観してたんですが、払拭。キャラに命を吹き込む作業をそういう宣伝の為の起用にしていくのは嫌なんですけど、こうやって出来る人がやる事によって見直されていけばいいなあと思います。